秋川キララホール名誉顧問からのメッセージ

秋川キララホールはおかげさまで2019年度に開館30周年を迎えました。
名誉顧問の海老澤 敏 氏より開館30周年に寄せるメッセージをいただきました。

秋川キララホール開館30周年に寄せる

海老澤 敏

海老澤敏(写真1)s  秋川キララホール開館30周年まことにお目出とうございます。
開館25周年の折にも、一文を草しましたが、なにかあっと言う間に、今度はなんと30周年、人間で言えば青年から熟年の域に達した訳で、私としても感慨無量であります。
私はキララホールの開館にも立ち会い、初めから名誉顧問を仰せつかりました。当時秋川の駅からホールの建物の間には建物がまったくなく、駅近辺からもホールが極めて大きな偉容を誇っていたものでした。それが10年、20年、そして30年を経た今日、周囲にはすべて様々な種類の建造物が立ち並び、それどころか、かなりの年数を経た、落ち着いた街並、町並が現出し、ホールを中心に街づくり、町づくりが仕上がり、キララホールはその秋川の町の芸術文化、とりわけ演奏芸術を象徴する文化の拠点として、際立った存在感をもって位置づけられています。こうしてキララホールはあきる野市の文化の象徴として、今や、世界中、日本中の芸術家たちがその名技を披露してくれるばかりか、市民の皆様、さらに周辺を含む東京都の北西の芸術センターとして、市民の皆様、そして周辺の皆様が合唱や合奏を含む種々の音楽や舞踊の発表をおこなっておられ、必要不可欠な場となっています。
そのキララホールが、これからもなお、そしてさらに発展されることを心より祈念し、お祝いの言葉とさせて頂きます。

ヴィーヴァ・秋川キララホール!

 

 

海老澤 敏 Bin Ebisawa

東京生まれ。東京大学文学部美学美術史学科卒業、同大学院人文科学研究科美学専攻修士課程修了。1962年~64年、フランス政府給費留学生として滞仏。現在、尚美学園大学大学院名誉教授、日本モーツァルト研究所所長、ザルツブルク国際モツァルテーウム財団名誉財団員、同財団モーツァルト研究所所員、ボローニャ王立音楽アカデミー名誉会員、国立音楽大学名誉教授。平成19年には文化功労者顕彰を受けた。元国立音楽大学学長、学園長・理事長、新国立劇場前副理事長、新国立劇場オペラ研修所前所長。日本音楽学会会長、日本18世紀学会代表幹事等を歴任。サントリー学芸賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、オーストリア共和国有功勲章学術・芸術第一等十字章、フランス政府学術功労勲章オフィシエおよび芸術文化勲章オフィシエ他、多数の賞(章)を受けている。主な著書に「モーツァルト像の軌跡」、「モーツァルトの生涯」、「超越の響き」、「ルソーと音楽」、「むすんでひらいて考」、「瀧廉太郎  夭折の響き」、「図解雑学モーツァルトの名曲」、「モーツァルトの廻廊」、「モーツァルトの新世紀を語る」、「モーツァルトの虚実」、「ジャン=ジャック・ルソーと音楽」等、主な訳書に「モーツァルト書簡全集」(全6巻、共編訳)、「モーツァルト最後の年」、「ルソー全集・音楽論」

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